【サッカー】監督の役割とは
サウジアラビア戦で勝利を得て、完全ではないが、先々が見通せる形で前半を折り返したハリルジャパン。
ハリルのこれまでの功績はなんだったのだろうか?
決断力
ここに至るまでは、多くの悩みを乗り越えてきたのだと思う。
- 選手の起用法
- 戦術の不透明さ
- 決定力不足の攻撃陣
- 主力選手の所属クラブでの先発落ち
日本のマスコミは目に見える事実を報道するがその裏側の見えない事実については、多くを語らず、専門家、解説者の妄想で補っている。
話題性や視聴率を重視すると、目に見える結果にたどり着いた、それまでの見えない道のりは、視聴者の感情と同期を取る形で肉付けされる。
チーム構築の初期段階においては、なかなか結果が出ず、マスコミに叩かれることが多い。
前回大会の主力選手がパフォーマンスそのままに継続して結果を出せれば指揮官は楽かもしれないが、今回のように主軸と言われた選手が結果を残せないケースでは、使い続けるべきか世代交代するべきか、監督の判断がその後を大きく左右しかねない大きな決断だったと思う。
幸い今回は清武、大迫、原口など若手の台頭があったのでベテランと若手が上手くチームに馴染み良い結果となったが、一歩間違えていたら、予選敗退の危機だったかもしれない。
マスコミは本田、香川をスタメンか外しただけで報道するし、使い続けてもそれが正しい判断かと疑問を投げかけ、監督は日本のマスコミ対応に悩まされていただろう。
また、今まで使い続けてきた本田、香川外しての新しい布陣、これもかなりのチャレンジングな決断。ハリル監督は相当な覚悟があったと思う。
監督の決断力、そしてそれを受け入れ結果を出した選手、今の日本代表は、マスコミが報道している以上に、チームとしてまとまりが出てきている気がする。
戦術眼
ハリル監督の戦術は分かりづらい。縦への動きを早くすることが戦術の一つに思える。
日本代表のこれまでの戦いは、サイドをえぐって攻める戦いが多かったので、ゲームが単調になった印象もあり、バリエーションもザック時代よりも乏しく思える。
ただ、ハリル監督の戦術は本来は様々な戦い方を引き出しとして持っている。
選手起用の考え方は、所属クラブで活躍している選手を使う方針を取っている。
これは、調子の良い選手を見極め、その時その時で最適な戦術を取り入れることが出来る。
一見わかりづらいが、理解すれば選手は非常にプレーしやすいのではないだろうか。
忍耐力
多くを語る必要はないと思うが、試合後のインタビューなどでマスコミからの厳しい質問に対して、ある種子供染みた反論で答えるシーン過去見られた。
それだけ、結果の出ない試合が多く、主軸選手が結果を出せない日々が続いていた。
今考えると、チーム編成中、選手選考中、戦術見極め中の時期であり、成果の出ないのは当たり前の時期だったと思う。
そんな中、新しい世代を担う選手の発掘と、スムーズな世代交代に向けての交代劇。
マスコミのバッシングに耐えて、良くここまでのチームを作り上げたと賞賛を送りたい。
まだまだ新世代の選手は成熟していないので、ベテラン組のサポートが必要だが、うまくベテラン組を起用して、後半戦を安心感のある戦いをして、予選を突破して欲しい。